英語の視点からの「先入観」

先入観を英語で

英語で「先入観」を表現すると?

海外にいると、日本人は見た目から勝手に大人しいと決めつけられることがあります。私の場合は、実際に大人しいので、仕方がないとも思っています。その反面で、日本人が欧米人に対する様々な思い込みもあると感じています。

このようなことを「 先入観 」と表現することが多いと思いますが、英語だと”prejudice" や "stereotype"と訳されてしまいます。ですが、これらの単語は偏見という強いニュアンスがあり、私は日常会話では使わないようにしてきました。そこで「 先入観 」や 「 思い込み 」をもし英語で表現した場合、どのような単語が良いかを考えました。

メガネを掛けているから、賢いと思ってしまう。それは万国共通なの?

アメリカでも、眼鏡を掛けている人は知的に思われがちだと思います。私は最近、メタルフレームの眼鏡を良くかけています。ですが、個人的には知的に見えているかどうかは・・・正直はわかりません。この眼鏡を掛けてから、一つ感じることがあります。それは、アメリカで店員が挨拶する際に戸惑った顔をし、私のことを「英語が話せないだろう」と思われることが多くなりました。一般的にメタルフレームの眼鏡をかけているアジア人の女性は旅行者や留学生と思われやすいと思います。このような一般論を英語で"generalization"と私は表現します。例文とし、"The generalization that bananas are popular than oranges" は、「バナナはオレンジより人気があるという一般論」になります。

繊細すぎて伝わらないポイント☟

店員がお客さんに対して、英語話せないかも?と思うときは、伏せ目がちで挨拶の”hi”や”hello”が弱めな場合が多いです。そんな時に目を合わせながら、少し明るい感じで、”Hi. How are you?”と言うと相手は安堵の表情になりやすくなります。相手に”hi”だけではなく”how are you?”と聞くことによって(余裕がある・相手を思いやれると思われ)、相手は英語を喋れると安心してくれると思います。

相手はきっと”Good. How are you doing?”や”Good. Thank you for asking.”などと返してきます。この時にどんなに調子が悪くても、ついてない日であったとしても、”Good”と答えましょう。”Not so good”と答えた場合は今度は相手の表情が曇ります。挨拶の一環として捉えて、ここでは本音を言わずに雰囲気を大事にしましょう。

逆に日本人はアメリカ人はストレートだと思っている方が多いと思います。実際には、案外センシティブな方も多く、特に女性は普段の会話で言葉に気をつけています。またアメリカ人はサバサバしたイメージがあるから、姑問題はないとも思われている方も多いと思いました。残念ながら、アメリカにも姑問題や義理の家族との揉め事があると聞きます。またレディットのような掲示板型ソーシャルニュースサイトで姑問題の投稿も見ます。

大胆ポイント✦
少し無理して店員と雑談するのも楽しいかもしれません。思い切って、” I am doing great! It's such a nice day. I am going to see my friend later today.”と店員に友人に話すかのように話しかけてみるのもアリかも?しれません。ですが、店員が困惑する場合や会話が長くなってしまうことを想定しなくてはいけません。注意は必要ですが、あまり気にしないようにしましょう。笑

"Sweeping generalization"という単語があり、一つの定義やルールを広い範囲に当てはめてしまう場合に使います。

私が小学生の頃に「日本人って、みんな着物を持っているんでしょ?」と聞かれたことがあります。「そりゃあ、持ってる人もいるだろうけど、うちは持ってないし。」と答えました。そうするとその同級生は「家でみんな着物を着ている写真を見たんだ!」と強い口調で言われ、「まあ、人それぞれだと思う。」と答えました。大人になった今では、「それって、決めつけすぎてない?」とやんわり言えていたのになぁと思っています。このような時に、"That seems like a broad generalization"や"That sounds a bit like a sweeping generalization"などと言います。最近では、アメリカでもこの「先入観」は良くないと言う風潮になりつつあり、"over-generalization (行き過ぎな一般論)"と言います。

broad generalization = 大まかな一般論
sweeping generalization = 大ざっぱな一般論
hasty generalization = 少ない事例から誤った一般論
faulty generalization = 誤った一般論

「そんな気がする」や「予感がする」はどうやって言う?

「先入観」が含まれる意見は時と場合に強い印象を与えてしまうと思います。このような決めつけは口に出すとキツすぎるかも?と思う時は、自分の意見を述べる形で言うといいかもしれません。その場合は「私は〇〇だと思うけどな・・・」と言う意味で"I feel like"や"I guess"や"I believe"を使うと表現が柔らかくなります。自信なさげには聞こえるかもしれませんが、私が個人的に使っているフレーズはこちらです。

繊細ポイント☝

I feel like she isn't into Chinese food.
何となく、彼女は中華は得意じゃないと思う。

I have a feeling he doesn't want to go.
彼は行きたくないんじゃないかな

I guess Japanese people tend to be reserved.
多分、日本人は控えめな感じはします。

I believe many people don't believe in aliens.
ほとんどの人は宇宙人を信じてないと思います

アメリカでも、日本でも、他人の「決めつけ」や「思い込み」によって、本人の見える世界も大分変わってくるのでは?と思います。経験上、私は見た目や振る舞いで、人種関係なく、勝手に勘違いされることが多々ありました。そのお陰もあり、"non-judgmental"な人、または「フラット」な人を見つけるのが上手になったように思えます。